会員各位
来年(2026年)12月に発刊予定の『保険学雑誌』第675号では、以下のとおりの特集を予定しています。つきましては、会員諸氏からの投稿を募集しますので、奮って応募ください。
1.企画理由
保険を巡る環境が急速に変化している。これは保険業法や監督指針の改正等,保険行政や監督の変化など,わが国にとどまるものだけではない。新興感染症のパンデミック,自然災害の頻発化と激甚化,先進国における人口減少や高齢化,地政学的な不安定化等の新たなリスク領域が顕在化してきているのである。併せて環境・社会・ガバナンス(ESG)といった社会課題の解決をはかる意識の高まりも忘れることはできない。直近の保険実務の課題としては,自然災害・医療・年金における必要とされる補償と保険で提供されているカバーとの差(プロテクション・ギャップ)が挙げられる。この課題を再認識し,その縮小を進めなければならない。そしてもちろんAIなどのテクノロジーの実装を見過ごすことはできない。これは保険に変革を促すチャンスとなる一方で,保険のみならず社会全体を揺さぶる新たなリスクともなる。
このような外部環境の変化,それに呼応した保険実務の変化を受けて,保険論・保険法の研究にも変化がせまられている。昨年(2024年度)の全国大会の共通論題では,「保険の定理」だと考えられてきた大数の法則が成立しない分野(非マスリスクの保険)があるという大胆な提言に基づいた論議が行われた。他にも近年では,伝統的な保険論・保険法の領域を超えて,行動経済学,心理学,ファイナンス理論,会計学,先端科学と法等,他研究領域との境界にまで踏み込んだダイナミックな研究が行われている。
そこで今回,『保険学のフロンティア』をテーマに特集号を発行することとした(2026年12月刊行予定)。活発な投稿をお願いしたい。
2.募集内容
(1)募集する論文
広く『保険学のフロンティア』というテーマに沿った学術論文
(2)募集対象者
会員諸氏から広く執筆希望者を募ることとする。そのうえで、編集委員会が論題のバランス等を考慮しながら執筆依頼者を選定して、原稿の執筆を依頼する。したがって、論文の種類としては、「依頼論文」となる。
なお、「依頼論文」であるので、当学会の大会と部会における報告は、投稿要件ではない。ただし、執筆者が希望する場合には、当学会の大会と部会において、投稿内容について事前に発表報告することも可とする。
(3)特集号全体の構成
いかなる論文執筆希望が会員諸氏から表明されるか不明であるので、会員諸氏からの執筆希望をとりまとめたうえで、全体の構成等を決定する予定である。
なお、当学会の大会と部会における報告にもとづく論文のうち『保険学のフロンティア』に関するものも、本特集(号)に併せて掲載する可能性がある。
(4)執筆要領
保険学雑誌編集方針(保険学雑誌や学会ウェブサイトに掲載)のとおり(刷り上り原則20頁以内、最大30頁)。
3.刊行スケジュール
(1)執筆希望者募集:2025年12月(保険学雑誌および学会ウェブサイト)
(2)執筆希望者募集締め切り:2026年3月25日(水)
(3)執筆依頼者決定:2026年4月
(4)執筆依頼:2026年4月
(5)原稿締切:2026年8月末
(6)刊 行 :2026年12月
4.応募要領
執筆を希望する会員は、次の事項を、2026年3月25日(水)までに、学会事務局に連絡ください。
なお、執筆を希望する場合であっても、原稿執筆を依頼しない場合があり得ることをお含み置きください(上記2(2)参照)。
① 氏 名:
② 所 属:
③ 役 職:
④ テーマ(仮題):
(締め切り) 2026年3月25日(水)
(連絡先) gakkai@jsis365.onmicrosoft.com